五行説の五官と五志 【火】の巻昨日に引き続き五行説の五官と五志について考えてみます。●火 → 舌、喜び・愛・憎しみ 心臓、小腸、また関連経絡の心経、小腸経の変化は 舌に表れます。 味覚の鋭い人、鈍い人 下の色の紅い人、淡い人 舌の回りの良い人、回りにくい人(ろれつが回らない) 舌の腫れた感じ、よく噛むなど・・・ こういったのは夏の季節 心経、小腸経が旺盛に働くときに 排毒作用がスムーズに行われないと 異変として現れるということです。 スムーズに心経、小腸経が働くのならば 舌への影響は少なく 綺麗なピンク色の(文字では難しいなぁ) 舌回りの良い滑らかな喋りが出来ていて 味覚もよく識別できるということになります。 心 の対応する感情は喜び・愛・憎しみです。 こういった感情が強かったり、持続的に持っていると 心経、小腸経をいためるんですね。 ここで面白いのは、 ふつう心経、小腸経の感情は喜びといわれるんですが 喜びすぎて有頂天というのも一見幸せのようですが そればかりで過ぎても身体を痛めるということですね。 以前にも言いましたが 感情で良いとか悪いは無いということ。 それを決め付けているのは 今までの人生の中で自分が、社会が経験したことから 勝手に作り上げられてきたものでしかないんです。 一番大切なのは 「それぞれの感情を全部生きてこそ人間」だよ ってことですね。 ですから他の感情もあって然るべきなんです。 よく、喜びすぎて舞い上がってしまって やることがちぐはぐだったり 今までやっていた事を忘れてしまったり ・・・こういうことってありますよね。 たとえがいいのかどうか判りませんが 燃えるような愛というのは恋愛でもありますが 一歩ひくと「痘痕(あばた)もエクボ」で 冷静に見れない事だってありますものね(笑) 「火」 は季節が夏ですから 上昇の気が強いですものねぇ。 どんどん気が上に舞い上がってしまって 地に足が着いていない感じ。 ・・・こんなのだとイメージしやすいかもしれませんね。 反面、 喜び・愛と同じように憎しみもこの中に含まれるということですね。 よく「可愛さ余って憎さ百倍」といいますが 愛するがゆえにその気持ちが伝わらないと 裏返しに憎しみも高まってしまうということですね。 往々にしてよくあることです。。。 気分的に地に足が着いていないときには ろれつが回らないということもあるということですね。 まとめて考えてみると、感情としては 想像していた以上とか 予想外の 大きな喜びなどがあった時 大きな憎しみが発生した時には 舌に堪える という事が考えられるという目安にしたらいいのかなと思います。 ・・・ここでちょっと話を難しくしてしまいますが 肝経から栄養を受けるものとして「筋」があるんです。 舌はある意味 筋 でもあるので肝にも関係するんです。 だから酒で酔っ払っても舌が回らなくなったりとか 怒りで怒鳴るときにも興奮して舌がうまく回らず 何を言っているのかわからなかったりすることも あるわけですよね。 また、舌の中にも関連する臓器がそれぞれあったり 舌の質、苔のような物(舌苔)などと、 舌だけでもいろんなものが見れるそうです。 僕はとてもそこまでは見れませんので 説明は出来ないんですけれども。。。 中医学では脈診と舌診などは とても大切なものとして捉えられていますね。 ですから舌で全て心臓、小腸 ということは無いんですけれども 一つの捉え方として関係しているということです。 昨日の「目」でも同じようなことがあるんです。 こんなのもまたの機会にお話したいですね。 ・・・本当に奥が深いんです。 |